大判例

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東京高等裁判所 昭和38年(う)1696号 判決

被告人 武井良一

〔抄 録〕

所論は、要するに、原判決は原判示第一の有印公文書偽造の事実は有印公文書の変造であるとして事実を認定さるべきであり、原判決がこれを有印公文書偽造の適条をなしたのは法令の適用の誤であると主張する趣旨に解せられる。

案ずるに原判決認定の第一の事実は総てその挙示する関係証拠により優にこれを肯認することができるのであつて、被告人のなした所為は、原判示上野弘雄宛神奈川県公安委員会の記名押印のある小型自動四輪運転免許証の氏名、生年月日、本籍、住居を改ざんし、貼付の写真をほしいままに剥ぎ取つて自己の写真を貼り代え、全く別個のあらたな被告人宛同委員会の免許証を作成しているもので、これは正に偽造(最高裁判所昭和三十五年一月十二日第三小法廷判例参照)であつて、所論のいうようにこれを変造と目すべきでなく、したがつて、刑法第百五十五条第一項の有印公文書の偽造罪の法令を適用した原判決には、いささかも事実の誤認及び法令の適用に誤りはない。論旨は理由がない。

(鈴木 飯守 赤塔)

注 本件は他の理由で破棄

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